血液内科

担当しているがん

血液内科では2名の常勤医と研修医で20数名の入院患者の診療と外来診療を行っています。月曜日と水曜日、金曜日に常勤医による新患の外来を行っています。また、第一、第三、第五木曜日には岡山大学血液・腫瘍内科から専門の先生に診療応援に来て頂き、専門外来を担当して頂いています。血液内科では白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器腫瘍の治療に当たらせて頂いています。

白血病には急性白血病と慢性白血病があり、急性白血病は主に入院で、慢性白血病は主に外来で治療を行っています。急性白血病は一般的に白血病として想像される疾患で、急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病がありますが、いずれも強力な化学療法が行われます。慢性白血病は一般の方にはなじみのない病気ですが、内服治療や経過観察が主体になります。


急性骨髄性白血病の骨髄像

悪性リンパ腫は数十種類の細かな分類があり、その分類によって、すぐに化学療法を行う必要があるものや、しばらく何もせず様子をみる場合もあります。あるいは病変の範囲や病理診断によっては放射線治療が選択されることもあります。当科では岡山大学病院の病理学教室と連携を取り、専門的で正確な病理診断に基づいて治療選択を行っています。また、行われる化学療法も悪性リンパ腫の病型により異なる治療薬が選択される場合もあります。治療方針の決定には専門的な知識が必要になります。


ホジキンリンパ腫の組織像

多発性骨髄腫はこの10年ほどの間にたくさんの分子標的治療薬が登場し、治療成績が向上しています。当科ではこれらの分子標的治療薬を用いて長期に渡り生活の質を維持しつつ、外来で治療を行うことができるようになっています。

その他、各種貧血や血小板減少、出血性疾患などの良性疾患も担当させて頂いています。


多発性骨髄腫の骨髄像

当科の診療の特徴

白血病治療において当院は特定非営利活動法人成人白血病治療共同研究機構(Japan Adult Leukemia Study Group,JALSG)に所属し、最新のエビデンスに基づいた治療を行っています。悪性リンパ腫や多発性骨髄腫においては新しい作用機序を持つ分子標的治療薬を積極的に導入し、治療成績を向上させています。また、難治性の造血器腫瘍に対しては自家末梢血幹細胞移植も行っています。同種造血幹細胞移植においては岡山大学病院と連携をとり、最先端の移植にも積極的に対応させて頂いています。

患者様への一言

西讃地区には血液専門医が常駐している病院は少なく、県内だけではなく、徳島県や愛媛県からも来院される患者様がいらっしゃいます。以前の化学療法は入院で行われることが一般的でしたが、最近では外来で行われることが多くなってきています。当院では救急棟二階に20床の外来化学療法室があり、積極的に外来化学療法を取り入れています。病気になる前の生活の質を維持しつつ、治療が継続できるように努力しています。

0877-23-3111 初診 8:15-11:00
再診 8:15-11:30
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