整形外科
診療科の紹介
整形外科は筋骨格系疾患を扱い、主に四肢骨折などの外傷、膝関節痛などの関節疾患、腰痛などの脊椎疾患、手や手指のマイクロサージェリーを必要とする疾患や外傷を分担して行っていますが、最近は膝の半月板損傷や靭帯損傷など、スポーツ外傷も増えています。
整形外科医は9名在籍しており、そのうち5名が日本整形外科学会専門医の資格を持っています。
後期研修は4ヵ月ごとに各分野をローテートして研修ができる体制になっています。
また、初期研修医の方も短期間で十分な研修ができるよう対応します。
当科の特徴
当科の手術件数は年間1,100件前後で、2020年は1,116手術でした。
内容は下表の通りですが、約半数が骨折や脊椎疾患に対する緊急手術となっています。
治療方針については全員でカンファレンスを行い、手術適応や手術方法を検討しています。近年ナビゲーションシステムを導入して、人工関節をより正確に設置できるようになり、脊椎領域では頸椎や胸椎に対する難易度の高い手術も安全かつ正確にできるようになっています。

また、若手のドクターを中心に最新の文献を検討する抄読会や、整形外科の基本である外傷に関する勉強会を定期的に開催しています。
手術名 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
---|---|---|---|
外傷 | 575 | 560 | 647 |
関節(人工関節) | 118(102) | 126(118) | 152(137) |
脊椎脊髄 | 178 | 153 | 137 |
手の外科 | 134 | 124 | 162 |
腫瘍 | 15 | 12 | 10 |
関節鏡 | 39 | 76 | 88 |
その他 | 40 | 37 | 34 |
総手術件数 | 1,084 | 1,089 | 1,230 |
※()件数は人工関節数
研修内容
- 整形外科医としての基本的な知識・技術を身につけることを目的とします。
- 骨折などの外傷について基本から学ぶことができます。
- X線、CT、MRIなどの画像診断で注意すべきピットフォールも指導します。
- 脊髄造影・筋電図などの諸検査を実践します。
- 術前術後の全身管理についても、麻酔科など他科と協力して研修します。
当院で習得できる基本的手技
- 創傷治療(縫合など)の基本手技
- 骨折・脱臼の整復法(ギプス治療)
- 骨折治療の理論と内固定法の実際
- 神経学的診察法
- 脊髄造影の手技
- 脊椎手術
- 絞扼性神経障害の診断・治療
- 関節疾患の診察法
- 人工関節手術
- 関節鏡を用いた手術

整形外科での研修を志望される方へ
当科は上記のように幅広い領域の症例が豊富であるため、充実した研修が可能です。
専門医資格を持った経験豊富な指導医が分かりやすく指導します。
外科医として手術手技の習得は必須ですが、当科ではまず助手として実際の手技の基本に触れてもらい、研修後半には基本的手術の術者として執刀できるレベルを目指します。