DPCデータを用いての病院情報の
公表について（令和元年度）
DPC（包括評価方式）とは、患者様の診断群分類（病気の種類）ごとに厚生労働省が定めた様々な診療行為に対する一日当りの医療費をまとめて（包括）評価した医療費算定方式のことをいいます。（自費や労災保険等でDPCの対象にならない方もいます。）
DPCのデータから各医療機関の特徴や現在の急性期医療について、より理解を深めて頂くことを目的とし、年齢階級別の退院患者数等といった病院の様々な機能や診療の状況などを具体的に数値化し、公開してくこととなりました。
令和元年度 香川労災 病院指標
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）
- 初発の5大がんのUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞の患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）
- その他（DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数
| 年齢区分 | 0～ | 10～ | 20～ | 30～ | 40～ | 50～ | 60～ | 70～ | 80～ | 90～ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 患者数 | 30 | 101 | 210 | 321 | 686 | 829 | 1,669 | 2,987 | 1,756 | 401 |
当院は地域の中核病院として、急性期疾患とがん治療を中心として医療に取り組んでいます。
令和元年度の集計対象患者数は8,990人で、60代以上の方が全体の7割以上を占めています。
また、年代別に件数の多い病名を見ていくと、10～20代では、急性扁桃炎等、滲出性中耳炎等の方が多く、30～40代では、子宮頸・体部の悪性腫瘍、子宮の良性腫瘍の方が多くなっております。50～60代では、狭心症、慢性虚血性心疾患、肺の悪性腫瘍、乳房の悪性腫瘍、胃の悪性腫瘍、前立腺の悪性腫瘍の方が多く、70代以上では狭心症、慢性虚血性心疾患、肺の悪性腫瘍、脳梗塞の病名が多くなっております。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）
内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 060340xx03x00x | 胆管（肝内外）結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 122 | 8.70 | 9.79 | 5.74 | 76.62 | |
| 040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし | 107 | 3.58 | 3.34 | 0.00 | 71.91 | |
| 060050xx97x00x | 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む） その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 96 | 8.93 | 10.25 | 2.08 | 73.14 | |
| 040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 手術・処置等2なし | 80 | 18.18 | 18.84 | 10.00 | 73.73 | |
| 040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | 66 | 16.26 | 9.59 | 3.03 | 70.21 |
内科では呼吸器疾患（肺がん、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、呼吸器感染症、慢性呼吸不全）、消化器疾患（消化器がん、潰瘍、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、膵胆疾患、消化器感染症）、糖尿病、腎疾患（慢性腎炎、糖尿病性腎症、腎不全）、血液悪性腫瘍（白血病、悪性リンパ腫）といった広範な領域に対応して治療実績を挙げています。
令和元年度は胆管（肝内外）結石、胆管炎の方が最も多く、次に肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む）の方が多くなっております。以降は、肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む）の方、間質性肺炎の方、肺の悪性腫瘍の方の順に多くなっております。
循環器内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 401 | 3.17 | 3.01 | 0.50 | 71.89 | |
| 050050xx02000x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 223 | 5.04 | 4.40 | 0.45 | 72.24 | |
| 050130xx99000x | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 70 | 22.61 | 17.71 | 20.00 | 83.30 | |
| 050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 47 | 11.62 | 10.80 | 6.38 | 82.13 | |
| 050050xx99200x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 39 | 3.00 | 3.15 | 0.00 | 71.56 |
循環器内科では冠動脈疾患（心筋梗塞、狭心症）、心不全、不整脈が診療の中心です。また、冠動脈疾患の基礎疾患となる高血圧、高脂血症、糖尿病についても予防、早期発見の見地から治療を行っています。
令和元年度は狭心症に対して心臓カテーテル検査、経皮的冠動脈ステント留置術を実施された方が多くなっております。以降は心不全の方、徐脈性不整脈に対してペースメーカー移植術を行った方の順に症例数が多い結果となっています。
外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア（15歳以上） ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 | 121 | 5.45 | 4.85 | 0.83 | 67.92 | |
| 090010xx01x0xx | 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等 手術・処置等2なし | 65 | 17.45 | 10.34 | 0.00 | 65.38 | |
| 040040xx97x0xx | 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし | 59 | 13.86 | 11.51 | 0.00 | 72.37 | |
| 060335xx02000x | 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 59 | 6.85 | 7.13 | 0.00 | 61.19 | |
| 060330xx02xxxx | 胆嚢疾患（胆嚢結石など） 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 | 52 | 6.46 | 6.37 | 0.00 | 61.50 |
外科では消化器疾患（胃、大腸、食道、肝、胆、膵の悪性腫瘍および良性腫瘍、消化管の炎症性疾患、腸閉塞、出血や胆嚢、胆管、肝内の結石）乳腺・甲状腺（悪性腫瘍および良性腫瘍）呼吸器（悪性腫瘍および良性腫瘍、血気胸、縦隔腫瘍）について診療を行っています。
令和元年度は鼠径ヘルニアに対してヘルニア手術を実施した方が最も多く、次に乳房の悪性腫瘍に対して乳腺悪性腫瘍手術を行った方、肺の悪性腫瘍に対して胸腔鏡下悪性腫瘍手術を行った方、胆嚢水腫、胆嚢炎等に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術等を行った方、胆嚢疾患（胆嚢結石など）に対して 腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った方の順に症例数が多い結果となっております。
整形外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 156 | 29.89 | 25.94 | 80.77 | 82.62 | |
| 160690xx99xx0x | 胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む） 手術なし 副傷病なし | 60 | 18.72 | 19.40 | 68.33 | 77.73 | |
| 160760xx97xxxx | 前腕の骨折 手術あり | 59 | 5.90 | 5.54 | 1.69 | 61.93 | |
| 070230xx01xxxx | 膝関節症（変形性を含む） 人工関節再置換術等 | 51 | 28.02 | 23.56 | 19.61 | 76.53 | |
| 07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む） 人工関節再置換術等 | 42 | 29.79 | 21.53 | 19.05 | 70.79 |
整形外科では骨粗鬆症に伴う大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折、脊椎椎体骨折、交通外傷や災害外傷の他、リウマチなどの慢性的な関節痛疾患や手足のしびれ、疼痛、筋力低下について診療を行っています。
令和元年度は股関節・大腿近位の骨折に対して骨折観血的手術や人工骨頭挿入術を行った方が多く、以降は胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む）の方、前腕の骨折に対して骨折観血的手術を行った方、膝関節症（変形性を含む）に対して人工関節置換術を行った方、股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む）に対して人工関節置換術を行った方の順となっております。
形成外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等 手術・処置等1なし | 26 | 5.31 | 4.01 | 0.00 | 54.42 | |
| 020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし | 15 | 2.73 | 3.10 | 0.00 | 73.73 | |
| 080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外） 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし | 13 | 8.15 | 7.90 | 0.00 | 82.69 | |
| 070520xx97xxxx | リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり | – | – | 8.71 | – | – | |
| 100100xx97x0xx | 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2なし | – | – | 24.27 | – | – |
形成外科では、熱傷・外傷に対する治療、小児先天異常、腫瘍関連疾患について診療を行っています。 特に、マイクロサージャリー（顕微鏡下に行う微小手術）による再建外科手術、及びQOL（Quality Of Life）改善手術をメインターゲットとしています。
令和元年度は皮膚の良性新生物に対して皮膚、皮下腫瘍摘出術を行った方が最も多くなっており、眼瞼下垂に対して眼瞼下垂症手術を行った方、皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）に対して皮膚悪性腫瘍切除術を行った方の順に症例数が多い結果となっております。
脳神経外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 010060x2990401 | 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満） 手術なし 手術・処置等１なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 65 | 15.17 | 16.13 | 29.23 | 73.58 | |
| 010040x099000x | 非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満） 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 54 | 21.09 | 18.81 | 57.41 | 69.70 | |
| 160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 43 | 9.60 | 7.34 | 25.58 | 74.56 | |
| 010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 40 | 7.05 | 7.10 | 12.50 | 64.65 | |
| 010050xx02x00x | 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 35 | 11.77 | 11.86 | 25.71 | 80.66 |
脳神経外科では、脳腫瘍・脳血管障害・機能的脳神経手術・外傷・脊髄・脊椎疾患・脳血管内手術等脳神経外科一般から脳卒中まで幅広い疾患を診断、治療しています。
令和元年度は脳梗塞に対して点滴を投与して治療した方が多く、次に非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）の方、頭蓋・頭蓋内損傷の方、てんかんの方、非外傷性硬膜下血腫に対して慢性硬膜下血腫洗浄・除去術を行った方の順になっております。
産婦人科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 120060xx01xxxx | 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 | 64 | 11.13 | 9.71 | 0.00 | 46.17 | |
| 120070xx02xxxx | 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術（腟式を含む） 腹腔鏡によるもの等 | 52 | 7.35 | 6.21 | 0.00 | 45.63 | |
| 12002xxx02x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部（腟部）切除術等 手術・処置等2なし | 42 | 2.67 | 3.13 | 0.00 | 40.50 | |
| 12002xxx01x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし | 39 | 13.51 | 12.29 | 0.00 | 53.18 | |
| 120090xx97xxxx | 生殖器脱出症 手術あり | 31 | 10.87 | 8.65 | 0.00 | 69.97 |
産婦人科では、悪性腫瘍（子宮がん、卵巣がんなど）に対する手術、化学療法、放射線治療、良性腫瘍（子宮筋腫など）に対する手術、ホルモン治療・性器脱に対する手術、薬物療法・子宮内膜症、月経困難症に対する手術、ホルモン療法・更年期障害に対するホルモン療法、漢方治療・性感染症に対する診断治療・分娩管理、帝王切開分娩等取り扱っています。
令和元年度は子宮の良性腫瘍に対して子宮全摘術や子宮筋腫摘出（核出）術を行った方が多く、卵巣の良性腫瘍に対して腹腔鏡により子宮附属器腫瘍摘出術を行った方、子宮頸・体部の悪性腫瘍に対して子宮頸部（腟部）切除術や子宮悪性腫瘍手術を行った方、生殖器脱出症に対して子宮脱手術などを行った方が多くなっております。
眼科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 020110xx97xxx0 | 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 | 188 | 3.54 | 2.78 | 1.06 | 76.73 | |
| 010060x2970000 | 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満） その他の手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5 | – | – | 13.15 | – | – | |
| 020250xx97xxxx | 結膜の障害 手術あり | – | – | 3.08 | – | – |
眼科では、メガネ、コンタクトレンズ処方、白内障、緑内障、糖尿病網膜症、外眼部疾患を中心に、目に関する全般にわたり治療を行っています。
白内障、水晶体の疾患に対して水晶体再建術を実施している方が最も多くなっております。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 | 91 | 5.98 | 6.80 | 0.00 | 53.30 | |
| 030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 67 | 8.30 | 7.80 | 0.00 | 27.91 | |
| 030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし | 45 | 6.56 | 5.45 | 2.22 | 38.38 | |
| 030390xx99xxxx | 顔面神経障害 手術なし | 34 | 12.00 | 9.13 | 0.00 | 54.09 | |
| 030400xx99xxxx | 前庭機能障害 手術なし | 31 | 6.35 | 5.01 | 0.00 | 63.23 |
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻内副鼻腔手術、慢性中耳炎（真珠腫性中耳炎）に対する手術治療、頭頸部腫瘍手術、慢性扁桃炎、声帯ポリープに対する手術治療、めまいや難聴、顔面神経麻痺に対する点滴治療など耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般の診療を行っています。
令和元年度は慢性副鼻腔炎に対して内視鏡下鼻・副鼻腔手術を実施した方が最も多く、扁桃、アデノイドの慢性疾患に対して口蓋扁桃手術（摘出）を実施した方などが多くなっております。
泌尿器科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均在院日数（自院） | 平均在院日数（全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 110080xx991x0x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし | 125 | 3.03 | 2.49 | 0.00 | 72.08 | |
| 110070xx0200xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | 74 | 8.59 | 7.07 | 4.05 | 75.64 | |
| 11012xxx020x0x | 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし | 65 | 8.37 | 5.61 | 4.62 | 61.37 | |
| 110080xx01xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 | 32 | 13.16 | 12.18 | 0.00 | 68.59 | |
| 110070xx97x01x | 膀胱腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病あり | 20 | 2.55 | 16.45 | 0.00 | 83.90 |
泌尿器科は腎・尿路・男性生殖器および副腎など、後腹膜臓器の疾患を扱う科です。
泌尿器科が対象とする患者様は男女を問わず小児から老人までおよび、その疾患治療内容も先天奇形、代謝・内分泌疾患、結石、腫瘍、排尿障害、神経因性膀胱、男性不妊、勃起障害、婦人泌尿器科、腎血管外科、腎移植などきわめて広い領域にわたっています。
令和元年度は前立腺の悪性腫瘍の方が一番多く、次に膀胱腫瘍に対して膀胱悪性腫瘍手術を実施された方、上部尿路疾患に対して経尿道的尿路結石除去術を実施された方が多くなっております。そして、昨年度から導入された手術支援ロボット「ダビンチ」（注1）を用いた腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術等を行った前立腺の悪性腫瘍の症例が4位となりました。
注1）手術支援ロボット「ダビンチ」とは患者様のお腹にあけた小さな穴に手術器具を取り付けたアームと内視鏡を挿入し、3Dカメラによる立体画像を見ながら、医師がアーム等を操作して手術を行う内視鏡下手術支援ロボットです。
初発の5大がんのUICC病期分類別並びに再発患者数
| 初発 | 再発 | 病期分類基準（※） | 版数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
| 胃がん | 64 | 15 | 41 | 66 | 10 | 10 | 1 | 7.8 |
| 大腸がん | 31 | 36 | 76 | 71 | 27 | 36 | 1 | 7.8 |
| 乳がん | 62 | 49 | 10 | 12 | 34 | 6 | 1 | 7.8 |
| 肺がん | 63 | 24 | 62 | 103 | 104 | 74 | 1 | 7.8 |
| 肝がん | 29 | 34 | 22 | 11 | 25 | 50 | 1 | 7.8 |
- 1：UICC TNM分類、2：がん取扱い規約
胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がんについて治療を行った初発患者はUICC（注1）のTNM（注2）から示される病気分類（進行具合）による退院患者数を、再発患者（再発部位によらない）は述べ患者数を集計しています。
なお、Stageが不明な場合は「不明」として集計しています。
注1）UICC：Union for International Cancer Controlの略で、国際対がん連合会
注2）TNM：悪性腫瘍の病期分類でT：腫瘍 N：リンパ節 M：転移 腫瘍の大きさやリンパ節への転位、他の臓器や組織にどのくらい転移しているかによって分類されています。
胃がんについては、StageⅠ～StageⅣまで一定数いらっしゃいます。手術療法（内視鏡的切除術・開腹手術・腹腔鏡下手術）が一般的ですが、抗がん剤を用いた薬物療法もあります。症状の有無に関わらず、定期的に健診を受ける等し、早期発見することが大切です。
大腸がんについても、StageⅠ～StageⅣまで一定数いらっしゃいます。当院では、診断から内視鏡的治療から手術不能及び再発症例に対する化学療法を始めとする集学的治療さらには緩和療法まで、多岐にわたる病状の患者様の治療に対応できるような体制にしています。
乳がんについては、StageⅠ～Ⅱまでの方が多くいらっしゃいます。当院では、検診による早期発見、診断、最新の治療、さらには緩和医療を行っています。また、各種専門医師、薬剤師、技師、看護師などによるチーム医療を行い、偏りがない治療が受けられるように支援しています。
肺がんについては、StageⅣ（脳や骨等の遠隔転移をしている状態）の方が多くいらっしゃいます。肺がんは組織型により、小細胞がんと非小細胞がんに大別され、非小細胞がんは、さらに、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどに分けられます。小細胞がんは、非小細胞がんより悪性度が高く、早期より転移することが多いため、手術では治癒することが難しく、治療の中心は化学療法や化学放射線療法となります。
一方、非小細胞肺がんは、化学療法や放射線療法の効果が低いため、治癒を目指すためには、早期に発見し、手術によってがんを取り除くことが一番と考えられています。
肝がんについては、StageⅠ～ StageⅣまで一定数いらっしゃり、再発された方も多くいらっしゃいます。外科療法、穿刺療法（ここでは経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法など、身体の外から針を刺して行う治療を一括して穿刺療法としてまとめます）、肝動脈塞栓術の3療法が中心です。この他に、放射線療法や化学療法（抗がん剤投与）などがあります。それぞれ長所・短所があり、一概に優劣をつけることはできません。がんの進み具合、肝機能の状況などの条件を十分考慮したうえで選択されます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
| 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | |
|---|---|---|---|
| 軽症 | 43 | 11.35 | 62.65 |
| 中等症 | 98 | 16.08 | 79.14 |
| 重症 | 37 | 19.03 | 84.24 |
| 超重症 | 14 | 23.86 | 87.14 |
| 不明 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
入院の契機となった傷病名及び最も医療資源を投入した傷病名がICD10コード（注1）J13～J18$で始まるもので、成人の市中肺炎（注2）の患者数、平均在院日数、平均年齢を重症度（注3）毎に集計しています。
注1） International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems（疾病及び関連保健問題の国際統計分類）の略。死因や疾病の国際的な統計基準としてWHO（世界保健機構）によって公開された分類
注2） 通常の社会生活を送っている中で発症した肺炎
注3） 日本呼吸器学会 成人市中肺炎診療ガイドラインより
- 男性70歳以上 女性75歳以上
- BUN 21mg/dL以上または脱水あり
- SpO2<=90％（PaO2 60Torr以下）
- 意識障害あり
- 収縮期血圧90mmHg以下
高齢な方ほど重症となり、当然ながら重症な方程長く入院加療される傾向です。
脳梗塞の患者数等
| 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
|---|---|---|---|---|
| 3日以内 | 211 | 19.47 | 76.48 | 36.25 |
| その他 | 29 | 16.86 | 76.24 | 3.75 |
最も医療資源を投入した傷病のICD10コードがI63$である症例を発症日から「3日以内」、「その他」に分けて患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しています。発症4～5時間以内に投与出来る方（適応ありの場合）にはt-PA療法を行っております。また、閉塞血管の再開通療法（血栓回収療法）も適応を考慮しつつ行っております。脳梗塞では早期の治療が重要であり、出来れば発症後1～2時間の間に診断が受けられるよう来院されることが重要です。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）
内科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 103 | 1.79 | 9.92 | 14.56 | 77.28 | |
| K6152 | 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（選択的動脈化学塞栓術） | 66 | 1.85 | 8.89 | 1.52 | 77.88 | |
| K635 | 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 | 49 | 2.43 | 4.43 | 4.08 | 68.41 | |
| K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 47 | 2.04 | 13.70 | 17.02 | 71.02 | |
| K6871 | 内視鏡的乳頭切開術（乳頭括約筋切開のみのもの） | 37 | 1.08 | 6.03 | 2.70 | 70.65 |
胆管結石や胆管炎に対して行われている内視鏡的胆道ステント留置術が1番多い手術でした。血管塞栓術は肝・肝内胆管の悪性腫瘍に対して行われており、胸水・腹水濾過濃縮再静注法も肝・肝内胆管の悪性腫瘍や肝硬変などに対して行われる手術です。
循環器内科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術（その他） | 171 | 2.25 | 3.40 | 1.17 | 73.13 | |
| K5972 | ペースメーカー移植術（経静脈電極） | 42 | 2.69 | 10.38 | 9.52 | 81.29 | |
| K5463 | 経皮的冠動脈形成術（その他） | 29 | 2.28 | 4.45 | 0.00 | 70.17 | |
| K5491 | 経皮的冠動脈ステント留置術（急性心筋梗塞） | 28 | 0.00 | 19.75 | 14.29 | 70.96 | |
| K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術（不安定狭心症） | 28 | 0.07 | 19.00 | 7.14 | 72.75 |
狭心症、慢性虚血性心疾患に対して行われる経皮的冠動脈ステント留置術・経皮的冠動脈形成術や徐脈性不整脈に対して行われるペースメーカー移植術を多く行っております。
外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 121 | 1.44 | 4.79 | 0.00 | 61.4 | |
| K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 113 | 1.38 | 3.10 | 0.88 | 67.78 | |
| K4765 | 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術・胸筋切除を併施しない） | 45 | 1.18 | 16.27 | 0.00 | 67.04 | |
| K4762 | 乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わない）） | 43 | 1.49 | 9.37 | 0.00 | 60.67 | |
| K514-23 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は1肺葉を超える） | 37 | 3.34 | 10.05 | 0.00 | 71.65 |
胆嚢水腫、胆嚢炎等や胆嚢疾患（胆嚢結石など）に対して行われる腹腔鏡下胆嚢摘出術が最も多い手術でした。以降は、鼠径ヘルニア手術、乳腺悪性腫瘍手術、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術の順で多くなっております。
整形外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K0821 | 人工関節置換術（肩、股、膝） | 110 | 2.60 | 27.22 | 26.36 | 73.68 | |
| K0461 | 骨折観血的手術（肩甲骨、上腕、大腿） | 88 | 3.27 | 28.94 | 68.18 | 81.07 | |
| K0811 | 人工骨頭挿入術（肩、股） | 69 | 2.80 | 24.57 | 88.41 | 84.07 | |
| K0462 | 骨折観血的手術（前腕、下腿、手舟状骨） | 49 | 2.39 | 13.86 | 12.24 | 62.20 | |
| K0483 | 骨内異物（挿入物を含む）除去術（前腕、下腿） | 44 | 0.75 | 3.30 | 0.00 | 52.75 |
膝関節症や大腿骨の骨折に対する手術が多くなっており、その後、前腕の骨折に対する手術が多くなっております。
形成外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K0072 | 皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除） | 10 | 2.00 | 6.10 | 0.00 | 85.00 | |
| K2193 | 眼瞼下垂症手術（その他） | 10 | 0.10 | 1.80 | 0.00 | 74.10 | |
| K0063 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径6cm以上12cm未満） | – | – | – | – | – | |
| K0021 | デブリードマン（100cm2未満） | – | – | – | – | – | |
| K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）（長径2cm未満） | – | – | – | – | – |
皮膚悪性腫瘍切除術や眼瞼下垂症手術を行っております。
脳神経外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 55 | 0.31 | 11.36 | 27.27 | 81.27 | |
| K1426 | 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成） | 30 | 5.00 | 14.37 | 20.00 | 70.60 | |
| K1771 | 脳動脈瘤頸部クリッピング（1箇所） | 23 | 1.17 | 38.00 | 52.17 | 62.22 | |
| K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術（その他） | 17 | 5.24 | 29.94 | 0.00 | 65.24 | |
| K1643 | 頭蓋内血腫除去術（開頭）（脳内） | 14 | 0.07 | 30.29 | 92.86 | 72.64 |
頭蓋内損傷や硬膜下出血に対して穿孔し血腫を除去する手術が一番多く、次に脊柱管狭窄などの脊椎疾患に対する脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成）、くも膜下出血、破裂脳動脈瘤に対する脳動脈瘤頸部クリッピング、脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術、硬膜下出血に対する頭蓋内血腫除去術が多くなっております。
産婦人科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K877 | 子宮全摘術 | 71 | 1.99 | 8.89 | 0.00 | 46.62 | |
| K8882 | 子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡） | 61 | 1.25 | 5.08 | 0.00 | 44.98 | |
| K867 | 子宮頸部（腟部）切除術 | 33 | 0.67 | 1.06 | 0.00 | 43.15 | |
| K879 | 子宮悪性腫瘍手術 | 33 | 2.45 | 15.21 | 0.00 | 60.15 | |
| K889 | 子宮附属器悪性腫瘍手術（両側） | 30 | 3.23 | 20.53 | 0.00 | 63.80 |
最も多かったのは、子宮の良性腫瘍に対する子宮全摘術でした。次に卵巣の良性腫瘍に対する子宮附属器腫瘍摘出術、子宮頸・体部の悪性腫瘍に対する子宮頸部（腟部）切除術が続いています。
眼科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K2821ロ | 水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他のもの） | 184 | 0.00 | 2.56 | 1.09 | 76.67 | |
| K2822 | 水晶体再建術（眼内レンズを挿入しない場合） | – | – | – | – | – | |
| K224 | 翼状片手術（弁の移植を要する） | – | – | – | – | – |
白内障に対して、濁った水晶体を取り除く手術や、その上に眼内レンズ（人工水晶体）を挿入するものが主です。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K3772 | 口蓋扁桃手術（摘出） | 70 | 1.04 | 6.59 | 0.00 | 29.53 | |
| K340-6 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型（汎副鼻腔手術） | 67 | 1.25 | 3.61 | 0.00 | 55.97 | |
| K368 | 扁桃周囲膿瘍切開術 | 27 | 0.19 | 6.07 | 0.00 | 44.22 | |
| K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型（選択的（複数洞）副鼻腔手術） | 25 | 1.08 | 3.64 | 0.00 | 55.08 | |
| K344 | 経鼻腔的翼突管神経切除術 | 22 | 1.00 | 2.95 | 0.00 | 31.32 |
扁桃、アデノイドの慢性疾患に対する口蓋扁桃手術（摘出）が最も多くなっており、次に慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型（汎副鼻腔手術）が多くなっております。
泌尿器科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均術前日数 | 平均術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用のもの） | 78 | 1.62 | 6.64 | 5.13 | 75.77 | |
| K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 60 | 0.95 | 6.03 | 3.33 | 73.85 | |
| K7811 | 経尿道的尿路結石除去術（レーザー） | 47 | 2.40 | 4.70 | 2.13 | 60.91 | |
| K843-4 | 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いる） | 25 | 1.40 | 10.32 | 0.00 | 68.16 | |
| K800-2 | 経尿道的電気凝固術 | 20 | 1.45 | 3.70 | 0.00 | 72.15 |
膀胱がんに対して、尿道から手術用内視鏡を挿入し腫瘍を切除する手術が1番多くなっています。次に尿道がふさがらないように管を入れる経尿道的尿管ステント留置術、腎結石・尿管結石に対してレーザーを照射して結石を破砕する手術、前立腺に対する手術が続いています。その後、昨年から当院で導入した手術支援ロボット「ダビンチ」（注1）を用いた前立腺悪性腫瘍手術が続いています。
注1）手術支援ロボット「ダビンチ」とは患者様のお腹にあけた小さな穴に手術器具を取り付けたアームと内視鏡を挿入し、3Dカメラによる立体画像を見ながら、医師がアーム等を操作して手術を行う内視鏡下手術支援ロボットです。
その他（DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
| DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
|---|---|---|---|---|
| 130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | 2 | 0.02 |
| 異なる | 3 | 0.03 | ||
| 180010 | 敗血症 | 同一 | 24 | 0.27 |
| 異なる | 5 | 0.06 | ||
| 180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | 12 | 0.13 |
| 異なる | – | – | ||
| 180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 10 | 0.11 |
| 異なる | – | – |
医療の質の向上に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの、少しでも改善すべきものとして、播種性血管内凝固（DIC）（注1）、敗血症（注2）、その他の真菌症、手術・術後の合併症について、入院契機病名の同一性の有無を区別し症例数や発生率を集計しています。
注1）播種性血管内凝固症候群（DIC）とは血管内に無数の血栓がばらまかれた、凝固反応が非常に高まった状態
注2）敗血症とは感染によって発症した全身性炎症反応症候群
更新履歴
2020年9月