院長挨拶

病院長 吉野公博

昭和31年に開設された香川労災病院は、長きにわたって丸亀の地で地域医療の中心を担い、平成28年、開院60周年を迎えることができました。地域中核病院として、これまで急性期疾患とがん診療を中心として、医療に取り組んで参りました。これもひとえに地元丸亀市医師会をはじめとする近隣の医師会の先生方、中西讃地域の方々や行政のご協力があってはじめてなし得たものと考えております。本当に感謝の念に堪えません。

しかし、医療費の急激な増加、人口の減少や少子・高齢化など昨今の医療を取りまく環境は、医療従事者、行政、また地域の方々にとっても非常に厳しい状況となってきております。国も切れ目のない医療介護を提供して、最終的には、自宅へ帰って生活できるようにとの指針で動いております。地域医療支援病院である当院としては、医師会、行政と綿密な連携をとりながら、地域の方々の医療ニーズを的確に把握し、対応して参りたいと考えております。以前から、当院は各医療施設が患者さんの医療情報を互いに共有しながら適切な医療を提供していくシステム(シームレスケア)を行うべく、病病連携、病診連携、また老健施設などとの連携をとって住民の方々のニーズに応えることで努力して参りました。平成28年10月には、患者サポートセンターを開設して、これらの業務を統括できるようにいたしました。また、がん相談のためのセンターや病気の治療と仕事を両立させる両立支援も行っております。お聞きになりたいことがあれば、気軽に病気のこと、社会的支援のこと、病院・診療所または施設のこと、両立支援(治療と就労を両立させるための支援)などについて細かい点まで情報提供できるように体制を整えつつあります。是非、ご相談ください。

病院での診療・治療においては、昨今チーム医療の重要性が指摘されております。当院でも認定看護師・専門看護師、認定薬剤師など専門性の高い資格を持ったスタッフが配属できるようになりました。その専門性を生かし、チームとして医療体制を整えており、がん治療、糖尿病治療、脳卒中、褥瘡、呼吸器リハビリなどいくつもの分野で活躍しております。今後、医師をはじめ、多職種のスタッフの多くの人に専門性のある認定資格を取得してもらい、より良い医療を提供できるように邁進したいと考えております。近年、地方の病院では、医療従事者の充足が十分ではなくなってきており、将来に向けての人材育成は、喫緊の問題であり地域の基幹病院である当院の責務と考えております。また、当院では卒後臨床研修指定病院として、医師の臨床研修に取り組んでおります。医師に限らず、看護師、薬剤師、検査技師などの学生実習に積極的に取り組むようにしております。学生さんが患者さんと直接接することで、病気だけではなく患者さんとの関わりが医療において重要であることを認識できる場となり、実践する際の理解が深まるものと思われます。是非ともご協力をよろしくお願い申し上げます。

最後に、香川労災病院は、救急棟を平成25年に増設して10床増床、404床となり、設備を一新して救急医療にも対応して参りました。また、国から地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、がん診療を推し進めております。そして、さらなるレベルアップを目指すとともに、各部門で多職種の力を結集して、今後の診療・治療に生かして行きたいと考えております。皆様方のさらなる、ご協力、ご鞭撻をお願い申し上げます。

 

病院長 吉野 公博